MieNaPressは
(株)日本統計センター
が運営しています。

Vol.99 食にまつわる起源

 

 涼しい季節が待ち遠しい今日この頃、皆様はいかがお過ごしでしょうか。

 さて今回のレポートは、タイトルのとおり食べ物の「発祥・起源」がテーマです。
 みなさん一日のうちに一度は何かを口にすると思いますが、その食べ物がどこの国が発祥で、どのようにして作られたか、またなぜその名前がついたのか考えたことはありますか?
 私はご飯を食べているときに、ふと前述のことが気になり調べることがよくありますが、思っていた通りのことや予想とは全く違うことなど、意外と「へぇ~」を発見できることがあります。
 今回はそんな食に関する「へぇ~」をご紹介したいと思いますが、食べ物といっても数が多すぎて何を選べばいいか決まりませんので、今回は私が嫌いな食べ物にまつわる「へぇ~」についてご紹介したいと思います!

 

1.豆腐

∬ 嫌いな理由 : 味がない、味噌汁や鍋などに入れると熱すぎて食べられない

 まずは豆腐。皆さんはもちろん、一度は食べたことがあると思いますが、私は上記の理由で豆腐が嫌いです。一番の理由は、猫舌で熱い豆腐が食べられないということです。とても身勝手な理由ですが、みなさん豆腐はどこの国が発祥かご存知でしょうか。また、豆が腐って「豆腐」という漢字。意識したことはありませんでしたが、どちらかというとなっとう(納豆)にあてられるような気がしますが、その辺りについてもご紹介できたらと思います。

■ 豆腐発祥の地は中国

 諸説ありますが、豆腐の発祥は中国とされており、起源は西暦の紀元前2世紀という説があります。16世紀(1501~1600年)に編纂された「本草網目」に、『紀元前2世紀前漢時代の淮南王で優れた学者でもあった初代皇帝の孫・劉安によって発明され、部下に作らせたのが始まり』と記載されているようですが、根拠はこの文献のみで、真偽については明らかになっていないというのが現状でした。
 私はてっきり、豆腐は日本発祥の食べ物だと思っていましたが(味噌汁の具などによく使われているからという勝手なイメージです)、中国が発祥とされていたんですね。

 では、その中国発祥の豆腐は、いつ日本に来たのでしょうか。

 日本への伝来もいくつかの説があるようですが、一つの有力な候補として、真言宗の開祖・空海により日本に持ち込まれたという説があります。空海は804年に遣唐使の留学僧として唐に渡り、都である長安に向かう途中に滞在した場所で、滋養強壮の薬として豆腐を供せられ、同時にその作り方も教わったとされています。つまり、空海が豆腐の作り方を日本に持ち帰り、その後国内で広まったと言われています。
 あの空海と豆腐がこのような関係だったとは、意外でした。さてみなさん、高野山の人々や真言宗の僧侶の多くが、空海は現在でも高野山奥の院の霊廟で禅定を続けていると信じているそうですが、高野山と豆腐、何かピンと来ませんか?そう「高野豆腐」です。もしかしたら何か関係があるかもしれませんね。ということで、少し本題からそれますが、調べてみました。

■ 高野豆腐の始まりは「凍り豆腐」

 高野豆腐はおよそ800年前の鎌倉時代に、高野山の僧侶たちの手によってつくられた「凍り豆腐(こおりどうふ)」が始まりとされています。精進料理として食べていた豆腐が冬の寒さで凍ってしまい、それを翌朝溶かして食べたことがきっかけで食べられるようになったといわれているそうです。
 江戸時代初期まで「凍り豆腐」と呼ばれていたものが、後に高野山でつくられる豆腐=”高野豆腐”と呼ばれるようになり、信者への贈答品や土産物として広がっていったそうです。
 空海が豆腐の作り方を持ち帰り、高野山の僧侶たちの手によって偶然できた高野豆腐、なんとなく話が繋がっているような気がしました。それにしても、高野豆腐とは偶然にできた食べ物だったんですね。とても”美味しい”偶然ですね。余談ですが、私は高野豆腐は好きなんです…味があるから…(笑)。

■ どうして「とうふ」の漢字は「豆腐」?

 さて話は戻って最初に触れた「豆腐」という漢字について。よく考えると、食べ物に対して腐るという字をつけるなんてとんでもないな!と思うところですが、どうしてこのような字面になったのでしょうか。
 先ほど、豆腐の発祥は中国と紹介しましたが、中国では「ぶよぶよ」した柔らかい食べ物の表現に「腐」という文字を使うそうです(例えば中国ではヨーグルトのことを乳腐(ルウフウ)と書いたりするそうです)。つまり、豆腐は「豆を柔らかくしたもの」を意味しているというのが真相でした。

 

2.生の状態のトマト

∬ 嫌いな理由 : 食べたときに口の中で広がる香り

 続いてはトマト。私の周りにも意外と苦手な人が多いと感じるトマトですが、食べたときの匂いが苦手で、サラダに入っていたら必ずよけてしまう程嫌いです(笑)。
 ただ、トマトソースやケチャップなどは食べる事ができるというか、むしろ好きなくらいで、結構こういう人いるんじゃないかなあと思うのですが…
 そんなトマトですが、まず気になるのが名前。逆から読んでもトマト、一度は言ったことありますよね?なぜこのような名前になったのか、またどこの国が発祥なのか調べてみましょう!!

■ トマトの原産地は南米のアンデス山脈

 トマトの原産は南米のアンデス山脈で、10世紀頃にメキシコに持ち込まれた野生種のトマトが栽培化されたという説が有力といわれています。
 その後スペイン人の航海家によってヨーロッパにもたらされ、最初は観賞用として栽培していたものが、後に煮物やケチャップとして食用になったといわれています。
 日本には17世紀ごろ(江戸時代)に伝わったとされており、日本でもヨーロッパと同様に、最初は観賞用として取り扱われていたそうです。
 今ではトマトを観賞用とするのはかなりの違和感ですが、確かにふっくらとした赤い実が、お洒落っていう気もしますね。

■ トマトの語源は見たまんま

 トマトという呼び名ですが、どうしてこのような呼び名になったのでしょうか。
 実は、「膨らむ果実」を意味する「トマトゥル」(メキシコ先住民のナワトル語に由来するといわれています。)という言葉からきているそうです。見たままの呼び名ですね。

 ちなみにトマトの語源を調べていて、もう一つ「へぇ~」と思う事実が。実は「トマト」という呼び名は、世界共通ではないそうです。

・ イタリア : ポモドーロ(黄金のりんご)
・ フランス : ポム・ダムール(愛のりんご)
・ イギリス : ラブ・アップル(愛のりんご)

 という具合で、ヨーロッパではどうしてか「りんご」という呼び名が付けられています。理由は、ヨーロッパでは昔から値打ちの高い果実や野菜を「りんご」と呼ぶ習慣があったからだそうです。

 それにしても、愛のりんごって食べただけで幸せになれそうですね!!!この呼び名だったら私も嫌いじゃなかったかも…(笑)。

 

3.エビチリ

∬ 嫌いな理由 : チリソースの味(エビは大好きです)

 嫌いな食べ物の最後は、エビチリ。今では日本の中華料理店や家庭でもよく食べられているエビチリですが、実は日本で食べられているエビチリは、本場中国のエビチリとは少し違ったもののようです。それでは、エビチリについてご紹介していきます。

■ エビチリは実は日本発祥の食べ物?

 現在日本でよく食べられているエビチリ、実は中華料理人の「陳建民」という人物が日本で中華料理店を営むうえで、四川料理である「乾燒蝦仁」(カンシャオシャーレン)をアレンジしたレシピが広まったものであるといわれています。
 当時日本人がカンシャオシャーレンの辛味に慣れておらず、日本人向けに辛さを調整・アレンジを加えたものが、現在日本で食べられている「エビチリ」になったということなんですね。確かに、日本のエビチリは甘辛い食べ物である印象ですが、中国のものは豆板醤をベースとしたスープで作られており、とっても辛いそうです。
 ということは、日本では中華料理として扱われているエビチリですが、実は本物の中華料理ではなく、中華料理をアレンジした日本の料理ということになります。なんだか騙されていた気がしますが(笑)、エビチリのように中華料理っぽいけど実は日本が発祥という食べ物が他にもありました!!

★天津飯は日本生まれ

 みなさん「天津飯」はご存知でしょうか。あのご飯の上にふわふわの卵とトロトロのあんをかけた、とってもおいしいご飯物。私は大好きで、中華料理屋さんに行くと必ず注文します(むしろ、中華料理屋さんでしか食べたことがないような気もします)。そんな天津飯、実は中国には存在しないようなのです!!完全に中華料理と思っていたのでビックリです。それではどのようにして日本で生れたのか、簡単に調べてみました。

■ 始まりは東京?大阪?

 天津飯のルーツには2つの説があるようで、東京の「来々軒」と大阪の「大正軒」のどちらかが発祥の地といわれているそうです。それぞれの誕生エピソードは、

東京「来々軒」 : コックがお客さんから「早く食べられるもの」という要望に応えて生まれた
大阪「大正軒」 : 戦後の食料難に、中国天津市の人たちの食習慣であった「蓋飯」をヒントに作られたもの

 といわれているそうです。また、天津飯の味は関東では甘酢あんかけ、関西では醤油あんかけが一般的だそう。関東と関西でうどんのスープの色が違う、みたいなことでしょうか。

 天津飯の他にも、「エビマヨ」や「冷やし中華」、「焼き餃子」なども日本発祥の中華料理といわれています。気になる方は是非検索してみてください。

 

 以上、今回は私の嫌いな食べ物にまつわる起源・発祥についてご紹介しました。起源について調べていくと、当時の人たちの生活状況や色々な国の文化についても知ることができるので、皆さんも是非少しでも気になることがあれば、めんどくさがらずに調べてみて下さい。いつ役に立つかは分かりませんがちょっとした知識と、おもしろい話の小ネタに出会うことができるかもしれません!

 

◎ 引用文献

・豆腐の専門ページ
https://food-drink.pintoru.com/tofu/history-of-tofu/

・語源由来辞典
http://gogen-allguide.com/to/toufu.html

・日本豆腐協会
http://www.tofu-as.com/tofu/history/11.html

・旭松食品株式会社
https://www.asahimatsu.co.jp/chronicle.html

・食材辞典
http://www2.odn.ne.jp/shokuzai/Tomato.htm

・カゴメトマト大学
http://www.kagome.co.jp/tomato/tomato-univ/literature/debut.html

・ウィキペディア(エビのチリソース)
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A8%E3%83%93%E3%81%AE%E3%83%81%E3%83%AA%E3%82%BD%E3%83%BC%E3%82%B9

・横浜中華街をもっと知ろう
http://54.64.95.247/blog/contents/1608-01/

 

 このレポートの全部または一部を無断でコピーすることは、著作権法上での例外を除き禁じられています。


【お願い】

 レポートを最後までお読みいただき、ありがとうございました。

 弊社では、当サービスをさらに充実していくために、読者の皆様にレポートの評価をお願いしています。

 あなたの評価に合うボタンをクリックしてください。

 よろしくお願いいたします。


この記事はどうでしたか?役に立ちましたか?面白かったですか?
  • 1点 (1)
  • 2点 (0)
  • 3点 (4)
  • 4点 (10)
  • 5点 (8)

Comments are closed.