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Vol.106 “YouTuber”の実態

 

 “YouTuber”

 最近耳にする事が多いこの言葉。

 昨年ソニー生命が実施した調査では、男子中学生の将来なりたい職業3位、女子中学生の将来なりたい職業10位に「YouTuberなどの動画投稿者」が入るなど、若い世代に絶大な人気がある。 ※資料1
 かくいう筆者も中年ではあるが“YouTuber”に魅了されている一人だ。

 ここで色々な疑問が生じてくる。

・“YouTuber”とは一体どんな職業なのか?
・主な収入源は何なのか?
・何故そんなに人気があるのか?

 今回は、知っている様で知らない“YouTuber”の実態をお伝えしようと思う。

資料1.将来なりたい職業(中学生の回答結果)

1.YouTube(動画共有サービス)について

 まず最初にこちらの説明から始めるとする。
 そう、YouTubeだ。

 YouTube
 これはアメリカ合衆国で生まれた動画共有サービスの事。

 2005年創業当時はそのまま企業名称としても使われていた言葉で、You〈あなた〉と、Tube〈ブラウン管 = テレビ〉を繋ぎ合わせた造語が語源である。

 元オンライン決済サービス会社で働いていた3名による設立で、〔知人にパーティービデオを配る方法を使って、ビデオ映像を共有できないか?〕と、思いついた事がきっかけだと言われている。

 転機となったのはアメリカの人気テレビ番組がYouTubeにアップロードされた事。
 これがブログなどを通して爆発的に広がり、瞬く間に認知度が高まっていった。

 その後映画の予告編等が配信され始め、ここから様々な企業や団体や個人がYouTubeにチャンネルを持つ様になる。
 Google傘下となった現在も、動画共有サービスとして世界を楽しませてくれている。

 パーティービデオを配る際、初めはメールに添付する事を考えたらしいが、これはファイル容量の問題で断念。
 この問題を解決する為に、オンライン上に映像を投稿するという発想に辿り着き、この発想が今や世界共通の文化になりつつあるのだ。

 「時には常識や知識から開放され、思いつきというものを大切にしてみてはどうだろうか。」
 パナソニックを一代で築き上げた松下幸之助 氏もこう言っている。

 「あっ!」と何かを思いつく事、内容は別としてそんな経験は誰にでもある事だと思う。
 筆者はすぐ「自分が思いつく事はどんな人も思いつく。」と考えてしまう。
 ましてやそれを世に展開してみようなんて・・・。

 まずはその勇気なのかもしれない。

 ふーっ・・・。
 皆様、どこか埋もれている思いつきは無いだろうか・・・。

 

2.“YouTuber”(動画投稿者)について

 少し話が逸れてしまったが、次に今回のテーマでもある“YouTuber”の説明に入る。

 実はこの言葉の定義はとても難しく、定まったものはないのが現状だ。

 記憶に新しいと思うが、昨年コンビニエンスストアで販売されている「おでん」を指でツンツンした男性がその様子を動画配信し問題となった件。
 この時この男性を迷惑“YouTuber”と形容した媒体が幾つも存在した。

 しかしこの男性は本当に“YouTuber”なのであろうか?
 正直世間を稚拙に煽っているだけにしか見えず、この形容にはかなりの疑問が残る。

 よってここでは“YouTuber”を以下の様に定義する。

自主あるいは委託により制作した動画を継続的にYouTube上に公開し、
動画再生によって得られる収入を主な収入源として生活する事が可能な個人や団体の事。

 つまり、一時的な話題作りの為に過激な内容でYouTubeを利用する者は“YouTuber”ではないと考える。

 現在様々な“YouTuber”が試行錯誤しながら独自色の濃い動画を信じられないくらいのハイスピードで(ほぼ毎日)配信している。
 特に個人“YouTuber”の場合は、下記作業を一人で延々と繰り返す生活だ。

構成検討 ⇒ ネタ収集 ⇒ 収録 ⇒ 編集 ⇒ アップロード ⇒ 構成検討 ⇒ ・・・

 分かりやすく言うと、テレビ番組制作時の裏側(スタッフ)と表側(出演者)両方を行っているのだ。

 この様な生活をする中で、視聴者を温かい気持ちにさせてくれる、そんな内容の動画を配信してくれる“YouTuber”は多数存在する。

 資料2を見て欲しい。
 このグラフは登録者数1万人以上“YouTuber”を対象としたチャンネル数を比較したグラフである。(3年間比較)

 登録者数については後程触れるが、チャンネル数は毎年前年比150%以上の大幅な増加を続けている。
 もちろん複数チャンネルを持つ“YouTuber”も存在するが、それ以上に新しい“YouTuber”が年々増えているという事だ。

 先の迷惑“YouTuber”の話もある様に、もしかしたら“YouTuber”というとマイナスのイメージを持つ方も多いかもしれない。
 まだまだ世間には認められづらい風潮が存在する事も事実だ。

 しかしながら一方で、この仕事に真剣に向き合っている“YouTuber”達が育っている事も事実としてお伝えしたい。

資料2.YouTube有力チャンネル数の推移(2015年12月~2017年12月)

 

3.収入について

 見たい動画をその場ですぐ見る事ができるYouTube。
 何本か見終わるとあっという間に時間が経っている、そんな経験を持つ方も多いのではないだろうか。

 そんな動画を見ている時、様々な企業広告が割り込んでくる事がある。
 又、動画の最後に「面白いと思って頂けたら、是非チャンネル登録をお願いします。」とかなりの頻度でお願いされる。

 このあたりは一体どんな仕組みになっているのだろうか。

 ここでは、誰もが気になる収入の仕組みについて述べたいと思う。

 まず“YouTuber”のメインとなる収入源は、広告収入である。

 細かい事は割愛するが、様々な仕組みの広告によるものが多数存在していて、巷でよく言われる<1再生につき0.1円収入>では計る事はできない。

 そして、企業案件と言われるものも存在する。

 よって、“YouTuber”の収入源は以下2つ。

1.広告収入 動画配信中に発生する広告クリック数や広告再生数に応じた収入の事。
広告によって単価は違う。
2.企業案件 企業から自社製品の紹介を依頼される事によって得られる収入の事。
チャンネル登録数が多い“YouTuber”に依頼が集中する傾向がある。

 少しだけ詳細を説明すると、実は誰でも広告掲載の許可が下りる訳ではなく、まずはYouTubeに登録後、動画再生回数が10,000回に達する必要がある。
 そして、その後の審査を通過する事で初めて動画に広告掲載の許可が降りる。
※2018年2月20日から以下条件に変更されており、より厳格化が進んでいる。
・過去12ヶ月間の総再生時間が4,000時間以上
・チャンネル登録者数が1,000人以上

 又、上記の通りチャンネル登録というフォロー機能なるものがあり、視聴者にとっては、好きなチャンネルの最新動画を確認しやすくなる。
 “YouTuber”にとっては、自身のファンにスピーディーに最新動画を見てもらいやすくなる。

 しかし、チャンネル登録数が多いからといってそれが収入に直結する訳ではなく、例えば企業案件の依頼がされやすくなるという程度に留まる。
※企業側の依頼基準は多角的であると思われる為。

 つまり、“YouTuber”が収入を伸ばそうと考えた場合、

・広告クリック数や再生数を伸ばす必要がある。
・その為には動画再生回数を伸ばす必要がある。

という事になる。

 当然ながら自身のチャンネル登録数が多ければ、それだけ動画再生回数も期待できる。しかもその対象は世界。

 注目を集められれば動画再生回数に応じて広告収入も増大する訳だ。

 先程も例に出したが、一時的な話題作りの為に過激な内容でYouTubeを利用する者が表れてくる理由もここにある。
 この点に関しては、YouTube全体としてのルールや“YouTuber”のモラル等の問題を含めて、視聴者が安心して見る事ができる、そんなYouTubeになっていく様、期待したい。

 少し、生々しい話をしよう。
 現在、人気のある“YouTuber”が様々な媒体で活躍している。
 その中で実際の収入額までは公表されないものの、分かり易いニュアンスで伝えてくれる“YouTuber”も存在する。

 あくまでも筆者調べではあるが、よく耳にする“YouTuber”年収〇億円!などの夢のある話。

 人気“YouTuber”を対象にすると、これはあながち間違っていない。

 しかしその裏側では我々が想像しえない程の苦労があり、何よりも毎日配信し続けるという強靭な意思があってこその話である。

 想像してみて欲しい、自身が裏側と表側両方を仕事に持ち、毎日動画をアップする生活を。
 テーマを決め構成を作りネタの収集、その後の収録と編集を終え、やっと1本をアップする。

 期間限定であれば、筆者でももしかしたら・・・。
 いやいや、毎日なのである。そして視聴者を惹きつけ続ける、そんな内容の動画が必要なのだ。
 う・・・うん、到底無理だ。

 現実にこれが出来ている“YouTuber”はやはりプロであり、その動画に対して収入を得る事は当然であると思う。

 

4.最後に

 これまで、YouTubeの話から“YouTuber”の定義、そして収入の仕組みをお話ししてきた。

 YouTube全体としてのルール作成やモラル等、まだまだ交通整理が必要な事は確かではあるが、これは急成長している事の裏返しでもある。

 スマートフォンの普及も追い風になり、最近はテレビ離れという言葉をよく耳にする。

 筆者が高校生の頃はテレビドラマに夢中であった。
 最低でも毎日1つはリアルタイムで見ていたので週に5本だ。

 月9という言葉が流行り、主役俳優の髪型やファッションを真似る事に一生懸命であった。

 そんな全国的な社会現象にもなったあの時代を懐かしく思いながらも、今は“YouTuber”に魅了されている。

 それは“彼・彼女達”がキラキラしているからである。

 冒頭の話ではないが、自身の思いを動画配信する事は、ある意味とても勇気のいる事だと思う。

 先にも述べた様な生活の中で念入りな準備はしていると思うが、予測できない世の反応に対して、全ての責任を自分で負う必要がある。

 動画である以上、それは一生残る。

 誰がいつ見るか分からない状況を考えると、明日いきなり“YouTuber”を辞めなければならなくなる事も否めない。

 常にリスクを背負って、リスクと戦って生活している訳だ。
 もちろん動画内でこんな話をする“YouTuber”は存在しないし、そんな姿は見せない。

 世に出てきてからまだ10年ちょっと、“のびしろ”が非常に楽しみな文化である。
 選ぶ側の視聴者も一緒になって、この文化に参加できたら嬉しいと筆者は考える。

 最後に今筆者が注目してる“YouTuber”お二人を紹介させて頂きたい。
 お二人共、正真正銘の“YouTuber”である。

 少しずつ春の兆しが見え始め新しいスタートを切るこのタイミングで、お気に入りの“YouTuber”を発掘してみるのも楽しいかもしれない。

 筆者がお勧めする“YouTuber”

1.JASH

総チャンネル数    :1本
総チャンネル登録数 :約6万人

今筆者が一番好きな“YouTuber”。
GET AIR(アメリカ発祥のトランポリン等が楽しめる新感覚のアミューズメント施設)の管理を仕事に持つ。
動画内容はゲーム実況や筋トレ動画、そして海外VIog(Video + Blogの俗語)。
主に2~3本/日の動画をアップする。
英語が堪能で海外生活の経験もある為、世界(特にアメリカ)の事を視聴者に教えてくれる。
筆者が思うJASHさんの一番の魅力は、ずばり海外VIog。
まだ数こそ少ないが、海外VIogを見るだけで旅行気分にさせてくれる、そんなとても素晴らしい動画になっている。

・JASH
https://www.youtube.com/user/mugiwarax3d2y

2.GameWithやまだ

総チャンネル数    :1本
総チャンネル登録数 :約10万人

2013年に設立された(株)GameWithの社員兼“YouTuber”。
事業内容は、主にスマホゲーム等の情報提供を行うメディア事業。
動画内容はゲーム実況&バラエティ。
現在はポケモンGOを主に2~3本/日の動画をアップする。
筆者が思うやまださんの一番の魅力は、対応力。
スマホゲームによくある急なアップデート、先程までの仕様ががらりと変わる事もざらではない。
その様な状況の中で、可能な限り正確な情報をいち早くアップする対応力を持っている。
又、説明(話術)もとても上手く、ご本人も先程知りえた情報にも関わらず、いつも驚かされる。
ゲーム目的で地方都市を訪問する際にはかなりの数のファンが集まる程人気がある。

・GameWithコーポレートサイトTOP
https://gamewith.co.jp/

・GameWith攻略サイトTOP
https://gamewith.jp/

・やまだちゃんねる
https://www.youtube.com/channel/UC55Ugnz0PjMsfyZ1LCFDZTA

 

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